2017年発売予定のiPHone7sやiPHone8。今回もA10シリーズに引き続きTSMC製のチップが使われることが予想されています。しかしチップと一口に言っても、他社との違いやシリーズによる違いなどがよく分からない方も多いのではないでしょうか。そこでTSMCがチップ市場を独占するとiPHoneユーザーにどんなメリットがあるのか調べてみました。
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チップが違うとバッテリーの持ちも変わる?「チップゲート」騒動
iPhone6sで使われたA9チップは、台湾のTSMCと韓国のサムスンの2社が供給していました。同じチップでも製造会社が異なることで品質に差が生じることがあります。そこで起こったのが「チップゲート」騒動です。モバイル用のCPUであるチップはiPhoneの機能を左右します。画像や映像の処理スピードなどスペックにかかわる大事な部品ですが、このチップは性能によってバッテリーの持ち時間も変わってきます。A9チップの時にはこのバッテリーの稼働時間が、サムスン製のチップとTSMC製のチップで異なると言われて問題になりました。自分のiPhoneに内蔵されたチップがサムスン製かTSMC製かを調べるためのアプリも存在しますが、このアプリが一時APPストアから消去され「apple社が意図的に消したのではないか」と炎上騒ぎになりました。これが「チップゲート」騒動です。
その後、チップ確認のためのアプリはapple社ではなく、アプリ製作者側が削除したこと、また製造会社によるチップの品質に大きな差はないということが判明し、騒動は収束に向かいました。
サムスンが脱落?iPhone7から始まったTSMCの独占、そのメリットは
複数の会社がCPU部分であるチップを供給する「マルチファウンドリ」体制は、各社の競争が活発になり、それが製品の開発や品質向上、コスト削減につながるなどの利点はあります。しかし前述の「チップゲート」騒動を引き起こす原因となった、製造会社による品質の差が生じるのもまた事実であり、結果的にユーザーの不安を呼ぶ事態に発展してしまいました。そのためかは不明ですがapple社はiPhone7の発売時に使用するチップ、A10プロセッサの供給をTSMCに独占させることを明らかにしました。これでサムスンはiPhoneのチップ供給を降りることになったわけです。今後の発表が待たれるiPhone7s以降の機種も、チップの供給はTSMCの独占になるのではないかという見方が出ています。
独占によるメリットはやはりマルチファウンドリ体制よりもチップの品質に差がなく、安定した供給ができることです。確かにマルチファウンドリに比べるとコスト面では割高になるためiPhone自体の価格に還元される、つまり機体が安くなる可能性は少ないですが、そのかわり信頼できるものになると予想されます。
TSMCの安定した供給が待たれる「A11プロセッサ」、その実力とは?
台湾のメディアDigiTimesは、iPhone8に搭載予定のチップ「A11プロセッサ」の生産をTSMCが開始した、と報道しました。これでさらにiPhone7に引き続きTSMCの独占が濃厚になりました。iPhone8のチップ製造を行っているということは、同時期に発売されると予想されるiPhone7sのチップもTSMCの独占供給になる可能性が高いでしょう。そうなれば「チップゲート」騒動のような事態は少なくなると期待されます。TSMCの張忠謀(モーリス・チャン)社長は、「A11プロセッサ」は10㎚プロセス技術によってチップの小型化・省電力化が進んでいること、また新GPUを採用しており画像処理能力が向上していると発表しています。張氏の発言を事実とすると、チップのスペック向上によりさらにバッテリーの持ちが良くなる・画像や映像がスムーズに見られ、動作もサクサクとスムーズになるかもしれません。
まとめ
製造会社の違いによってチップの性能に差が出るマルチファウンドリ体制から、安定した供給を求めてTSMCの独占に移行を進めているapple社。爆発や炎上などなくより信頼できるiPhoneの品質と、これから出る新機種iPhone7s以降のさらなるスペックの向上が期待されます。
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