高速充電に対応し、これまでよりも短時間で安全に充電することができるiPhone8。ただし本当にすごいのは、充電時間がみじかくなったことではありません。iPhone8での安全な高速充電を実現したAppleの発想とテクノロジー、蓄電池の仕組みについても解説します。
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そもそもiPhoneはなぜ充電できる?蓄電池の基礎から解説
iPhone8の充電技術がここまで進歩したのは蓄電池が進化しているからです。電池には、容量が尽きたら二度と使えなくなるタイプと充電して繰り返し使えるタイプがあります。前者を一次電池といい、後者のほうは二次電池または蓄電池とよばれます。充電のメカニズムは意外とシンプルで、化学反応を起こしやすい数種類の金属を溶かした電解液に電気を通すことによってエネルギーを発生させ、そのエネルギーを電池本体に蓄えます。最も原始的な蓄電池は鉛電池で、後継となるニカド電池やニッケル電池が発明されるまでは蓄電池のスタンダードとして多くの国で使われてきました。鉛電池の欠点を補うかたちで開発されたのがニカド電池です。さらに、ニカド電池よりも約2.5倍近い容量をもつ二次電池として注目されたのがニッケル電池であり、現在でもハイブリッドカーの動力源などに使われています。iPhone8用のバッテリーとして搭載予定の電池はニッケル電池よりもさらに小型で高速充電も可能であり、今後も軽量版蓄電池の主流になっていくと見られています。
iPhone8の小型化は蓄電池のおかげ?
iPhone8がコンパクトデザインを維持できるのは蓄電池が小型化されたからです。1800年代後半の鉛電池実用化以来、国内の大手企業はこぞって蓄電池の小型化に取り組み、性能のさらなる向上にむけて邁進してきました。その努力は見事に実を結び、当初は屈強な男性が数人がかりでなければ運ぶこともままならなかった蓄電池は次第に軽量化され、現在は腕時計や体温計、携帯電話にまで当たり前のように内蔵されています。新しく開発された科学技術はなぜ、ひとつの例外もなく小型化への道を歩むことになるのでしょう。それは、使いやすいからです。最新の科学技術は、やがて汎用化される特徴をもっています。一般家庭に広く普及させるうえでサイズが小さく軽いことが有利にはたらくのは自然なことですよね。携帯電話も、自動車電話とよばれていた時代からハンディサイズにまで軽量化が成功したからこそ、ひとりに1台と言われるまで普及したのです。今後、蓄電池はさらに軽量化され、理論的にはナノレベルのiPhoneも可能になると予測されています。
iPhone8で高速充電が可能になるメカニズムを蓄電池の歴史から分析してみました。高速充電はiPhone8でも必須の機能であり、搭載されるのが当たり前となっています。
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