Apple社のマエストリ最高財務責任者は、iPhoneの販売台数につき、消費者が購入した実売ベースではなく、小売業者に卸した台数を集計していると説明したうえで、小売チャネルをとおして在庫数を約120万台減らした結果、実売ベースは約5,200万台を売り上げたと指摘、iPhone販売は見たてほど悪くはない、と主張しました。
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HOME > iPhone7s予測情報 > iPhoneの出荷台数を減らしたApple社。しかし今年はiPhone7sで回復?
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吉と出るか凶と出るかApple社の販売方法
iPhoneの販売台数は前年を上回る力を取り戻しておらず、2016年の出荷台数も前年対比で12%減、しかしApple社のCEOティム・クック氏は前回の決算発表でもiPhoneの成長について自信を見せています。その理由となるポイントは、iPhoneの合計売上金額だと東洋経済ONLINE BUSINESSは伝え、iPhoneの売上金額は前年同期比で1%増であったことを述べています。また、もう一つのポイントとして挙げられるiPhoneの平均販売価格は13ドル上昇。
販売台数が横ばいでも、単価の上昇により売り上げを伸ばすことはでき、クックCEOがiPhoneの成長に自信を見せている背景には、今後も平均販売価格を上昇させ続ける見立てがあるからだろうとも述べています。ちなみに、出荷台数だけでみると、Barclays証券アナリスト、マーク・モスコウィッツ氏はiPhoneの出荷台数について、2016年は前年対比で12%減、しかし今年2017年のiPhone出荷台数は10%回復するだろうと投資家たちへ予測しています。
日本国内では2015年の出荷台数が前年比で約11%減であったことが民間調査会社の調べで明らかになっており、MM総研の発表においても、iPhoneの出荷台数は前年比10.6%減、これはこの年の秋に発売した「6s/6sPlus」に魅力がなかったこと、外観も機能も前モデルとほぼ同じで目新しさが乏しいと受け取られ、さらには価格を上げて販売したことが、出荷台数の低迷につながったと伝えています。
クックCEOは平均販売価格を上昇させ続けても見立てがあると述べているようですが、日本国内でそれが通用するのでしょうか。
国内では各携帯会社が「実質0円」という過度な端末安売りを自粛したため2016年の各端末の出荷台数は減少、特に、値引き幅が大きかったiPhoneのシェアが減るだろうとMM総研は伝えましたが、蓋を開けてみれば、高値になった新機種iPhone7/7Plusの販売数は伸び、これはiPhone6s/6sPlusの併売によりiPhone7の販売台数押し上げに寄与した形になったのでは、とCNETは伝えています。
また、国内に限らずApple社全体としての決算でも2017年度第1四半期は売上高で業績目標を大きく上回り、iPhoneの販売台数も過去最高を記録したとも伝えています。
しかし、iPhone7/7Plusは発売直後に初回出荷分が売り切れとなるほど圧倒的供給量不足に達したにも関わらず生産量を20%削減されていました。日経によれば、iPhone6sシリーズの販売不振で大量に在庫を抱えたため、iPhone7の生産を抑えたのではないかと報じています。結果、発売直後こそ品薄になったものの、iPhone7の販売数は想定を下回り、前年同期比で10%減。日本国内ではソフトバンクがiPhone7の予約件数が過去最高に達したと明かしましたが、日本での販売好調は海外の販売不振を補えなかったようです。
次期iPhoneに向けての買い控え
また、Digitimesは台湾のサプライチェーンからの話として、Apple社がiPhone7の受注を減らし供給不足を解決しないため、出荷台数は500万台減った、と語っています。このことは日経でも報じられており、iPhone7/7Plusは発売当初から前年同期比で2割程度少なく生産を行なっていたようです。これには、次期iPhone、iPhone誕生10周年に向けての買い控えはもちろんのこと、1台のスマートフォンを長く使用するユーザーが増えたことも挙げられるとWSJは報じています。
アメリカや中国ではiPhone7Plusの販売台数が40%~50%強までのぼり、Cowenのアナリスト、ティム・アーキュリィ氏は、iPhoneのユーザーは、目新しくてクールなモデルを求めている、と語りましたが、iPhone7Plusの売れ行き好調と言えども、デュアルカメラと3GBメモリだけではこれ以上iPhoneユーザーの期待に応じきれず、また、デュアルカメラ用部品の製造上の歩留まり率の問題で発売直後に十分な供給ができず販売機会を逃してしまった、ユーザーは外観も機能も刷新されると噂の次期モデルまでは購入しない、とも語っています。
このように需要に期待は見えそうですが、先述のマーク・モスコウィッツ氏による2017年iPhone出荷台数10%回復予測は当たるのか、まずは「出荷」「供給」できるのか、が、今のApple社が抱える問題なのかもしれません。
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